蓄電池の特徴とメリットデメリット

更新日:2018年8月12日

蓄電池とは、一般住宅で使用可能な二次電池(バッテリー)のことです。規模は大きくありませんが、充電と放電を何度も繰り返すことができます。

非常用電源として活用できるほか、太陽光発電との相性も良いため、スマートハウスに標準搭載されているケースが増えてきています。

目次

  1. 特徴・仕組み
  2. メリットデメリット
  3. 今後の課題
  4. 家庭用蓄電池のメーカー比較
  5. 家庭用蓄電池と産業用蓄電池の違い
  6. 産業用蓄電池のメーカー比較

特徴・仕組み

蓄電池の仕組み
(イラスト出典:フォーアールエナジー株式会社

蓄電池の特徴は、その漢字が示す通り「電力を蓄える」という機能を持っている点です。貯金をしておけばいつでもお金を引き出すことができるのと同じで、充電しておけばいつでも電力を使うことができます。

天災や人災などが原因で電力供給が一時的に途絶えたとしても、様々な機器(家電)を使えるようになるのです。

もちろん無尽蔵に充電できるわけではありませんので、様々な機器を使えるとは言っても、ある程度の時間しか使えません。

しかし、電力会社からの電力供給が途絶えるような非常事態に数時間でも明かりを点したり、パソコンやテレビを通じて情報収集を行えるというのは大きなメリットと言うことができます。

また、非常用電源として使えるほかにもメリットがあります。それは電気料金を削減できるという点です。

電力需要が小さく電気料金が安めである夜間に充電を行い、電力需要が大きく電気料金が高めである日中に家庭用蓄電池の電力を使うという方法で実現できます。これをピークシフトと言います。

メリットデメリット

メリット デメリット
電気を蓄えることができる 蓄えられる電気の量や時間に限界がある
電気料金の削減に役立つ 補助金制度を利用しても、まだ価格が高い
ピークシフトを実現できる 充電と放電を繰り返すと、いつか寿命を迎える
停電等の非常時にも電気を使える 家庭用でもある程度の大きさとなり、設置のためのスペースが必要
家庭用のコンセントから充電できる 充電が完了するまでに時間がかかる

今後の課題

蓄電池と同様に電力を蓄えられるものは色々とあります。例えば、自動車のバッテリーや携帯電話の電池などが代表的な二次電池です。また、エネループに代表される充電池も同様の機能を有しています。

ただ、蓄電池を含め、いずれの二次電池にも共通して言えることがあります。それは「蓄電容量に限りがある」という点です。ただ限りがあるだけなら良いのですが、現状では蓄電池でも容量が大きいとは言い難いです。

また、もう一つの問題点となっているのが「価格」です。前述のエネループや自動車用バッテリー程度であればそれほど高くはありませんが、蓄電池のような規模のものになると数十万円~数百万円の価格がつけられています。

補助金制度があるとは言っても、そう簡単に購入を決断できる価格ではありません。

つまり、今後の課題として考えられるのは次の2点です。これらの点を克服することができれば、より一層普及が進むでしょう。

  • 蓄電容量の増加
  • 低価格化

家庭用蓄電池のメーカー比較

冒頭の通り、スマートハウスへの標準搭載が増えてきていることや、既存住宅でも簡単に設置することができるため、既に多くのメーカーが家庭用蓄電池市場に参入しています。有名なメーカーを中心にまとめてみました。

メーカー 解説
パナソニック 「蓄電システム」
パナソニック製の家庭用蓄電池です。産業用や公共用の製品も扱っています。蓄電容量が5kWhのものと1kWhのものとが用意されています。
NEC 「小型蓄電システム」
NEC製の家庭用蓄電池です。蓄電容量が比較的大きめで、7.8kWhと5.53kWhのものがあります。大容量とは言ってもサイズはコンパクトに仕上げられていて、動作音もとても静かになるように設計されています。
シャープ 「クラウド蓄電池システム」
シャープ製の家庭用蓄電池です。大容量タイプの9.6kWhから、スタンダードタイプの4.2kWhまで、全部で6種類がラインナップされています。なお、同社製の太陽光発電システムと連携することができます。
京セラ 「リチウムイオン蓄電システム」
京セラ製の家庭用蓄電池です。太陽光発電との連携を前提とした様々な機能を有している点が特徴的です。太陽光売電優先モードや深夜電力活用モードなどといった6つの運転モードを選ぶことができます。
東芝ライテック 「エネグーン」
東芝ライテック製の家庭用蓄電池です。7.4kWhという容量の大きさが魅力です。同社製のホームITシステムと連携することで、パソコンやテレビを通じて運転状況や充電量などを把握することが可能です。
ソニー 「蓄電システム」
ソニー製の家庭用蓄電池です。容量や機能の異なる様々な製品がラインナップされていますが、最大容量のものは14.0kWhです。太陽光発電と繋いで自立運転が可能な製品も販売されています。

家庭用蓄電池と産業用蓄電池の違い

産業用蓄電池とは工場や発電所などで用いられる容量の大きな蓄電池です。ただ、蓄電技術がまだ発展途上であることから、家庭用蓄電池と比べものにならないほど容量が大きいという訳ではありません。

そのため、現状では1つだけの蓄電池を導入するのではなく、蓄電システムとして複数の蓄電池を導入するケースが多いです。

産業用や業務用とされる蓄電池と家庭用蓄電池との違いは、先述の通り「蓄電容量」が代表的です。出力や細かな機能などにも違いはありますが、やはりもっとも目立つ違いは容量でしょう。

容量と価格はほぼ比例していますので、言うまでもなく産業用蓄電池の方が高価になります。

なお、産業用と家庭用の区別を付けずに販売されている製品もあります。容量が大きいからと言って一般住宅に導入できないわけではありませんし、逆に容量が小さいから業務用に使えないということもありません。

このような場合は「産業用/家庭用蓄電池」などといった表記をされていることが多くなっています。

産業用蓄電池のメーカー比較

家庭用蓄電池と比べると製品価格が高めであることから、公式サイトからすぐに購入できるという形ではなく、問い合わせや資料請求をしてからという形を取っているメーカーがほとんどです。

メーカー 解説
パナソニック 「公共・産業用 蓄電システム」
家電メーカーとしてよく知られているパナソニックですが、公共用や産業用のリチウムイオン蓄電システムも手掛けています。最大22.4kWhという家庭用と比べてかなりの大容量となっています。
ソニー 「公共・産業用リチウムイオン蓄電システム」
ソニーではソニービジネスソリューション社を通じて蓄電池の製造販売を行っています。以前の商品は黒を基調としたスタイリッシュな外観が特徴的でしたが、最近は白ベースの落ち着いたデザインとなっています。
GSユアサ 「産業用蓄電池・電源システム」
蓄電池や充電器に関連した製品が多数揃えられています。様々な種類の蓄電池があるほか、太陽光発電用のパワーコンディショナーや、無停電装置などといった製品も充実しています。
日立 「産業用蓄電池」
主に据置用鉛蓄電池と小形制御弁式鉛蓄電池を扱っています。どちらも複数の種類があります。同社のメンテナンス体制に関するコンテンツも用意されていて、購入後も安心できます。
日立化成 「産業用鉛蓄電池」
産業用のリチウムイオン蓄電池と鉛蓄電池を扱っています。比較的規模の小さい物から、工場や発電所に導入されている大きな物まで、数多くの蓄電池を生産しています。
因幡電機産業 「G-LiFEセーブ」
「G-LiFEセーブ」という商品ブランド名で、業務用にも家庭用にも使える蓄電池を販売しています。持ち運び可能なミニタイプから、大容量で頼れるタイプまで、複数種類の中から選べます。
ディーグラット 「Ele-BOX」
大容量と高出力がうりのEle-BOX(エレボックス)を扱っている企業です。小型のものや屋外に設置する対応のものなど、同じEle-Boxでも複数の種類が用意されています。
古河電池 「産業用蓄電池」
ベント形据置・制御弁式据置・小形制御弁式という異なる3つのタイプの鉛蓄電池を扱っているほか、アルカリ蓄電池やニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池なども揃っています。

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