原子力発電の特徴とメリットデメリット

更新日:2018年12月7日

短時間で大きな電力を創り出すことができる原子力発電は集中型電源の一つです。高い技術力を必要としますが、発電効率が良く、既に多くの国で稼働しています。

なお、超小型の原子炉を用いるタイプは分散型電源と言えないこともありませんが、現時点ではまだ実用化されてないため、当サイトでは集中型電源として扱っています。

目次

  1. 特徴・仕組み
  2. メリットデメリット
  3. 今後の課題
  4. 賛成意見
  5. 反対意見

特徴・仕組み

原子力発電の仕組み
(出典:中国電力

原子力発電の特徴は「核燃料を用いる」という点です。原子核が核分裂をする際に発生する熱を利用して蒸気を作り、その蒸気でタービンを回して発電します。

最後の「蒸気でタービンを回す」という部分は、火力発電地熱発電バイオマス発電などといった他の発電方法でも共通しています。

これらの発電方法と大きく異なるのが使用する燃料です。

前述の通り、原子力発電では核燃料を使用するため、短時間でも熱を豊富に得ることができます。熱があればあるほど水を熱して作り出せる蒸気の量も増えますので、安定的に多くの発電を行うことができると言い換えることもできます。

単に発電量が大きくて安定しているだけであれば、火力発電でも同様のことが言えますが、更に原子力発電は二酸化炭素排出量が極めて小さいというメリットもあります。

火力発電も二酸化炭素排出量削減に向けて技術開発が進められていますが、それでも原子力発電とは比較できるレベルではありません。

メリットデメリット

メリット デメリット
技術を海外へ輸出できる 放射性廃棄物の始末が困難
二酸化炭素の排出量が小さい 燃料は海外からの輸入に頼っている
発電量の割に燃料コストが安い 事故が起きると被害が大きくなりやすい
高い出力と安定した発電が可能 被害を与えた場合の賠償金が高額になりやすい
発電所を設置した街への経済効果が大きい 原子力や原子力発電に関する技術者が不足気味である

今後の課題

福島原発の事故以来、テレビや雑誌などのメディアで盛んに取り上げられていることから、既にご存じかと思いますが、原子力発電には重大な課題が残されています。その中でも代表的なのが「安全性の確保」と「使用済み核燃料の処理」の2点です。

まずは「安全性の確保」からご紹介します。福島原発の事故からも分かる通り、原子力発電所が事故を起こすと大気中に放射能をまき散らす恐れがあります。

放射能は人間へも他の動植物へも健康上の大きな影響を与えますので、原子力発電所を稼働するのであれば徹底的な安全管理が求められます。

次に使用済み核燃料の処理です。原子力発電を行うと必ず発生するのが使用済み核燃料なのですが、その管理や処理に多大なコストがかかります。

更に最終的にどこで処分するかも問題となっていて、処分場の新設には地域住民の大きな反対が予想されることから、世界的にもなかなか見つけにくい状態にあります。

賛成意見

●●私は原子力発電に対しては条件付きで賛成をします。なぜなら、やはり電力は私達が日々生活をする中でなくてはならないものだからです。

日本の経済発展のためにも、安定した電力供給が必要になります。安定した電力供給のためには、やはり原子力発電抜きでは難しいのではないかと思います。

風力発電、太陽光発電など自然の力を利用した発電方法があり、これらの発電に関しては非常に魅力を感じますが、どうしても天候などに左右されるため、それらの発電だけに頼りすぎてしまうのは少し危険ではないかと感じてしまうのです。

ですので、安定した電力を作るためには、一度に多くの電力が作れる原子力発電がどうしても必要なのではないかと考えてしまうのです。

しかし、過去に東日本大震災で起きた福島の原発事故の件がありますから、原子力発電においては日々の管理だけでなく、あらゆるトラブル、自然災害、テロなどに備えなければならないと感じています。

それらのトラブルに対する準備が十分整っているという条件の下で、必要最低限の数だけ原子力発電所を作り、発電するのであれば、私は原子力発電による発電には賛成できます。

●●今後、自然エネルギーへの段階的な切り替えを行う条件付きであれば賛成です。

これまで日本は原子力発電に頼ってきた歴史があり、東日本の原発事故によって原子力発電が縮小して、火力や風力といったエネルギーに頼っていましたが、原材料の高騰や整備費などによって電気料金の値上げが行われるなど、利用者にとって不利益が起きています。

特に、火力では二酸化炭素が発生するといった問題もあり、その対策費として電力会社が利用者への費用の負担を求めているため、安い電気料金の提供や安定した電力供給のためには原子力発電が必要と考えます。

ただし、発電後の廃棄方法の問題などもあるので、徐々に比率を他の発電方法に切り替えにする必要もあります。

●●原子力発電は、事故が起こらなければクリーンな環境に優しい発電方法です。日本の主力な発電方法である火力発電と比べると、環境に対する負荷の違いは歴然です。

火力発電は、石炭や石油を燃やしてタービンを回し、タービンが回る力で発電する方法です。化石燃料を使い続けることにより、二酸化炭素が発生し、地球温暖化をすすめてしまいます。

これに対して、原子力発電は発電の際に二酸化炭素を発生させることもないため、地球温暖化の要因にはなりません。

地球温暖化が叫ばれる昨今において、原子力発電は少ない労力で大きな電力を発電することができる、重要な発電方法だと思います。

●●これまで私たちの国では、原子力発電が中心となって、国民の電気を賄ってきました。何故、原子力発電が中心となったのかと言えば、それは少ないコストで大きな電気を発電できるからに他なりません。

電気というのはお金持ちだけでなく、所得が少ない人も毎日欠かさず利用しています。ですから、低料金で電気を供給するということが必要になってくるのです。

原子力発電は低コストで発電することができますから、安い料金で電気を提供することができます。これが原子力発電の、最大のメリットであるといえます。

原子力発電について安全性を疑問視する人がいますが、技術と人の力を結集すれば、これ以上ないというくらいの安全性を確保することは可能なはずです。これからも低料金で電気を使い続けるには、原子力発電が絶対に必要です。

●●原子力発電は、エネルギー密度の高い発電方法です。太陽光や風力に比べると発電所の規模が小さい状態で、大量の電気を作れます。必要な燃料の量も少なくてすみます。

火力発電所のように多額の燃料を輸入しなくてすみます。その分だけ火力より優れています。原子力発電に関しては、反対する意見がありますが、資源のない日本は原子力発電を使わざるを得ないのです。

原子力発電所の製造設備も国内にそろっているので、産業としても成り立っています。それにより国内にお金が環流することで、地方経済に貢献しています。

太陽光発電のように外国から安いパネルを買ってくることもありません。その分だけ国内産業に貢献しています。

現在存在している発電所を動かさないのは資源の浪費です。使えるだけ使った方が良いです。そうしなければ、せっかく作った設備が無駄になります。電力会社の負担も増やすことになります。

原発を動かすことで電気料金を安くして、景気を良くしましょう。

●●福島の原子力発電所のように、震災による事故が起きてしまったときのリスクを考えれば良いとは思えませんが、安全対策を万全にやるのであれば賛成です。

原子力発電は二酸化炭素などを放出せずに電力を生み出すことができて環境にいいですし、コストも比較的安いです。また、一度に多くの電力をつくることができます。

原子力発電所があるおかげで仕事をしている人も大勢いますし、それによる経済効果がある街も全国各地に存在します。

原子力発電がなくなれば仕事がなくなる人がたくさん出ますし、それに代わるものを早急につくることができればいいのでしょうが、現在それにとって代わるものが存在しない以上、電力を原子力に頼るのは悪くないと思います。

●●環境にやさしく、今もっとも必要とする発電方法だと思っています。

自然エネルギーはまだ発電方法として確立するには不確かですし、安定的に電力を供給できるかどうかが全くわからない。技術も原子力ほどまだまだ整っていない。その中で、原子力は反対だとなぜ言うのかがさっぱりわからないです。

今すぐに自然エネルギーに変えて電気を安定的に供給するのは不可能だと目に見えてわかっています。

原子力があるからこそ、それがある自治体は助成金などをもらって地域活性化させることも可能なのですから、原子力に感謝してもいいと思います。そういった様々な理由により自分は原子力に賛成です。

反対意見

●●原子力発電に対して反対の意見を持っています。理由として福島第一原子力発電所事故が起こった際に、近隣の住民以外にも、福島県民全員が大きな被害を受けたためです。

その大きな被害とは「風評被害」です。原発事故から7年が経ったものの、いまだに風評被害を受けているのが現状です。

実際、お米に毎年50億をかけて安全検査を続けており、国の放射線を超える基準値は一切出ていません。むしろ、原発事故が起こる前の水準に戻っています。

それでも、「福島県産だから買うのをためらう」という人はまだまだ多く、これにより農作物が売れず、農家を廃業してしまったり、中には自殺に追い込まれるという人もいました。

原発は確かに経済的には良いのかと考えますが、事故が起こった時のリスクを十分に考えなければ、また同じような悲劇を繰り返してしまうのではないかと考えています。

●●東日本大震災であれだけ大きな被害を出しながら、多くの原発は再稼働への道を進んでいます。原発の安全性を整備するCMが流れたりしていますが、東日本大震災でわかったとおり、原発は絶対に安心ではないのです。

万が一の時に危険だとわかっていながら、なぜ原発はなくならないのでしょうか。

東日本大震災後、夏場の暑い時期に電力調整などを行ったことはありましたが、何日も停電するようなことはありませんでした。ということは、現状でも原子力発電所なしでそこそこ電力が賄えるということです。

太陽光や洋上風力など、新たな電力を活用する動きも活発になっていています。このまま技術開発が進んでいけば、それだの電力への貢献度もどんどん上がっていくのではないでしょうか。

原子力の安全性の向上に資金を投入するよりも、そういった新たな取り組みに資金を回してほしいと思います。

電力会社の中にも「原発はやめます」と手をあげる会社が一つでも出てくれば、賞賛の嵐でしょう。そういった心意気のある電力会社の出現を望みます。

●●東京電力の福島原発の事故がとても衝撃的でした。いや、大きな自然災害があれば事故も起きて当然だということを忘れていたというか、考えもしなかった。それが私たちの認識であったと思います。

この事故の後は、原発の再稼働に関して、その承認基準を厳しくしたようですが、例えば愛媛県にある原発では海にしか住人の逃げ道が無い立地で、本当に大丈夫なのかと心配になります。

経済やエネルギーを優先して、再稼働ありきの承認判断。そういうふうに思ってしまいます。

更にはテロも気になります。日本でテロを起こして何か得になるのか?テロ犯の考えなど想像もできませんが、空からの襲撃には防備が手薄のような気がしますし、内部に手引きする者がいればどうしようもありません。

それで、海にしか逃げ道のない住人を人質にされたら…。

船舶をつけることを拒絶されたうえで、何らかの方法で原子炉を手中にしたテロ犯が放射能漏れなどを画策する。航空機をジャックしてNYの高層建築物やペンタゴンに突っ込んだのは片道切符のテロ犯です。

逃げることを考えない者に原発潜入を許したらと思うとぞっとします。

原発がないと電力不足になるとの危惧は3.11以来何度も叫ばれていますが、結果としては乗り切れた状況にあります。廃棄物の問題も完全クリアではなく、非核三原則を堅持する国なのに核爆弾製造の材料を持っていることにも矛盾を感じます。

原発を今すぐ全停止するのは無理にしても、点検後再稼働はせず順次廃炉していくべきです。未来の日本人にツケを払わせてはいけません。

●●福島第一原子力発電所事故があって以来、原子力発電はとても危険だと思うので反対です。日本は地震がとても多い国であり、実際に放射能が漏れました。

日本ではあまり放送されていませんが、海外などでは日本の放射能汚染がとても危険であったことを話題にしていました。

海外で、とても汚染されていて危険と判断しているのに、日本では真実が伏せられているのが現状であり、とても恐ろしく感じるので反対です。

放射能が漏れる可能性があるという事は、生命への危険が出てきます。誰がこの責任を取るのでしょうか?福島出身の方の辛さを考えると本当に許せないです。

放射能が含まれている可能性が高いので、福島の商品が売れなくなったのも事実です。安全第一ではないのなら、原子力発電は必要でないと思います。

●●原発は事故の確率が低い、安全と言われていますが、事故時の被害の大きさははかり知れません。もし大きな事故が起これば、日本全土が壊滅するかもしれません。また、日本だけではなく、被害が地球規模に及ぶかもしれません。

そんなリスクを冒してまで原発を稼働する意味がわかりません。楽観的すぎると思います。

特に日本は地震大国です。いつどこで大きな地震が起こるかわかりません。絶対に地震の起こらない土地なんてありません。そんな国に原発をつくるなんてあまりにもリスクが高過ぎます。

また、原発から出る核廃棄物の処分にも危険が伴います。使用後の核燃料棒は数十万年も放射能を出し続けるのです。原発はあまりにも危険です。早急に止めるべきです。

●●東日本大震災を機に、原子力発電はこの地球上にあってはならないと強く思うようになりました。

火力発電等と比べると低コストだとか環境に優しいとか、良いことだけ聞いていましたが、あの震災での福島のことを目にすると絶対に反対です。目に見えない放射能汚染の被害、そして恐怖は計り知れません。

そもそも、処理の仕方一つとっても極めて困難な模様で、どうしてきちんと扱いきれないのに原子力発電に踏み切ってしまったのかと、疑問が沸くばかりです。

低料金とか自然に優しいのはありがたく大事なことですが、万が一のこともきちんと考えて踏み切るべきだったと思います。

東日本大震災の直後は原発反対の声が多かったにも関わらず、月日が経つとまたどこかの原子力発電所を再開しようとする動きが出て、驚くばかりです。

人命以外に大事なものはありません。処理の仕方も完璧には分かっていない今の状況で、これ以上の原子力発電は絶対に反対です。

●●こちらは言うまでもありませんが、環境汚染と人体への影響も考えられる物質の使用が一番の問題点です。

原発は一回稼働してしまえば効率の良い発電方法かもしれませんが、先の震災でも全国民、いや全世界が思い知ったように、何か事故があったときに取り返しのつかないことになります。

一回建設してしまうと廃炉にするのにも厄介で、とてつもないお金がかかります。人体への影響、災害があったときの危険性とリスク、建設・廃炉にかかる費用、これらを総合的に考えれば、どう考えてもマイナス面のほうが多い発電方法ではないでしょうか。

他にも環境と共存しながらエネルギーを生産する方法はたくさんあるのに、危険で効率の悪い原発を使用し続けるのは考え物です。

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