火力発電の特徴とメリットデメリット

更新日:2018年10月17日

火力発電はスマートグリッドの集中型電源の代表的な存在です。既に日本で最も発電量の多い発電方法ではありますが、現在も発電効率や環境性能の向上に向けた取り組みがなされています。

これから更に電力需要が増加する可能性を考えると、今後も日本の電力供給を担う発電方法であることは間違いありません。

目次

  1. 特徴・仕組み
  2. メリットデメリット
  3. 今後の課題
  4. 賛成意見
  5. 反対意見

特徴・仕組み

火力発電の仕組み
(出典:九州電力

火力発電の特徴はなんといっても「電力の安定供給が可能」という点です。

東日本大震災が起きるまでは電気を常に使えるという状態が当たり前で、節電を意識しなくてもそれほど問題はありませんでしたが、震災以降は電力需要量の増加で安定供給が危ぶまれたり、節電を強く意識する必要性が高まりました。

国が電力の固定価格買取制度を開始したことで、再生可能エネルギーを用いた発電方法による発電量も増加傾向にありますが、それでも火力発電ほどの発電量を確保することはできません。

そのため、多くの電力を安定的に供給できる火力発電はまだまだ欠かせません。冒頭の繰り返しになりますが、今後も活躍してくれるでしょう。

メリットデメリット

メリット デメリット
高い出力と安定した発電が可能 日本であまり採れない化石燃料を大量に使用する
出力のコントロールをしやすい 地球温暖化の原因となる二酸化炭素を多く排出する
日本の電力供給を支える主流の発電方法 使用する燃料によっては有毒なガスを多く排出する
以前よりも環境性能がかなり向上している 化石燃料の輸入価格が向上すると電気料金に反映されることもある
電力の大消費地でも発電所を作れるため、送電ロスを抑えることができる 円安になると化石燃料の調達により多くの費用が必要となってしまう

今後の課題

火力発電の課題としてよく取り上げられるのは地球温暖化問題です。温室効果ガスとも呼ばれる二酸化炭素を大量に排出するタイプの発電ですので、これからはその排出量を抑えることが求められます。

最新型の機器を導入している発電所はまだ良いのですが、旧型の古い機器を使用している発電所は何らかの施策が必要でしょう。

また、もう一つの課題として燃料の問題が挙げられます。火力発電では天然ガスや石炭などといった化石燃料を使用しますが、これらの燃料は国産ではなく海外からの輸入に頼っている状況です。

そのため、燃料価格が上がると電力会社の経営を圧迫し、更には私たち一般消費者の電気料金に反映されてしまいます。

もちろん化石燃料のほとんどを国産でまかなうというのは無理がありますが、輸入先と上手に交渉を行い、できるだけ安価で仕入れることが求められています。アメリカからのシェールガスの輸入も焦点となります。

それと同時に、国産の新エネルギーとして注目が集まっているメタンハイドレートの実用化に向けた取り組みも必要となります。実用化に成功すればある程度の燃料を国産でまかなうことができるだけでなく、他国への技術輸出も可能となります。

賛成意見

●●実際に火力発電所がある地域からの意見です。市内の海に面した埋め立て地で、九州電力と電源開発が火力発電所を稼働させています。

燃料はオーストラリアから船で運ばれてくる石炭となっていて、工場内見学をしたことがあります。工場はすべてがオートメーション化されていて、職員さんはほとんど点検作業のみとなっています。

火力発電で一番懸念されるのは煙突から出る煙ですが、煙突自体にフィルターがかけられているため、曇りの日以外は煙が見えないほどの浄化がなされています。

漁業に関する影響ですが海水温度が上がることが懸念されていて、漁業者には一時的に補償金が払われましたが、フグやマグロの養殖は逆に盛んになるほど漁業には影響を及ぼしていません。

今は新たに増設工事も行われており、過疎化に悩む我が町にとっては、そこに落とされるお金で多少潤っています。事故はほとんどなく、10年に一度くらい配管から蒸気が漏れる事故があったくらいで、怪我人などは全く出ていません。

火力発電所があるための人口流入、それに伴う商業の活発化、大気への影響の少なさ、漁業関係への影響の少なさから、私は火力発電所がずっとこの地で稼働してもらいたいと思います。

●●東日本大震災で、福島の原発が壊滅的被害を受けたことで、改めて火力発電を見直しました。

まず、タイであったか台湾であったか忘れましたが、原発が稼動を止めることになった日本に対し、火力発電設備を一式丸ごと緊急譲渡したいという申し出がありました。

その時、固定的な設備だと思っていた火力発電所が、海を渡れるものであると初めて知り、大変驚きました。

必要な時にこうしたタイムリーな支援が可能な電力供給システムである火力発電は、今後も災害が続くと思われる日本では、普段から絶やさず使っておくようにした方がいいと考えます。

というのもその時、休止していた火力発電所が日本にいくつかありましたが、運転停止期間が長かったため、簡単に再開できない状態だったからです。

●●火力発電の良さは、地形や気候にかかわらず発電所を作ることができるところです。長期間日本で活用されていることからもわかるように、大事故のリスクが少なく、安心して発電所を作ることができます。

なにより、天候や気候などの気象状況にも左右されませんので、一年を通じて安定して電力を供給できるほか、燃料を使っているので需要に合わせて発電量を調整することも可能です。

また、火力発電は効率が良く、コストパフォーマンスがよいというメリットもあります。

二酸化炭素の排出量が問題になることもありますが、二酸化炭素などの環境によくない物質の排出量を減らす技術が進んできていますし、今後もさらに研究・開発がされることが期待できます。

●●現状では、最も発電効率の良い方法は火力発電であり、しばらくの間は火力発電をエネルギーを政策の主軸に据えてほしいと思っています。

現在、日本の電力状況のほとんどは、火力発電で賄われている状態です。確かに火力発電には、環境に負荷をかけるという欠点があります。しかし、他の発電方法が火力発電をカバーできる状況にありません。

自然エネルギー発電は、まだまだ発展途上で供給が安定しません。原子力発電は、福島原発事故が起きてしまい、今後の新設は間違いなく民意が許さないでしょう。

大規模なダム開発を伴う水力発電も、これ以上発電力をあげていくことは困難だと考えます。そう考えていくと、現実的に火力発電を軸にエネルギーの確保をしていくしかありません。現実を見るなら、火力発電を推進するしかないという意見です。

●●子供の頃、石油は限られた資源であり、40年後には底をつくと言われていましたが、実際40年経過して、石油はまだまだ腐るほどあるとなりました。

火力発電は構造が簡単であり、燃料さえあれば継続できる造りです。他の発電所は、天候に左右されてしまうことが多くて、コストも掛かります。すべての面でコストは掛かってしまいますが、石油が多いのであれば火力発電を推奨します。

エコの問題がありますが、高い煙突から煙を出す前に、電気集塵機があり、そこを通してから排出しているので、クリーンな煙です。

昔からある火力発電が今でも活躍を続けているのは、原理が簡単なのと、条件があれば造っても反対運動が起こらないからです。最新の発電方法で無くても火力発電を推したいです。

●●日本は火力発電を活用するべきだと思います。

これまでの既存の火力発電では原材料の価格やその価格にあった減力発電が行えない問題がありましたが、技術の発展によって効率性が高まっており、効果的な発電を行うことが可能となっています。

また、今後は日本の領海に多く埋蔵しているシェールガスを用いた火力発電も積極的に検討されており、より火力発電の重要性はこれから増すと考えられてます。

そして、現在、これまでの電力を担ってきた原子力発電が本格的に稼働していません。

どの電力会社でも火力発電が主な発電方法となっており、他の安定的な発電が登場しない限りは火力発電に頼らなければならない状況もあるので、火力発電を推進する必要があると考えています。

●●原発事故の起こった日本では、原子力発電に頼ることはできない状況です。その中にあって、安定的に電力を確保することができる火力発電は欠かせないものです。

火力発電のデメリットとしてよく取り上げられるのは、化石燃料を燃やすことで温室効果ガスが発生することです。確かにこれは地球温暖化につながる大きな問題であり、地球環境を守るためにも避けるべきものであるのは言うまでもありません。

しかし、現在は技術の進歩によって、まだ不完全ではあるものの発生を防ぐ取り組みがされています。これからも、さらに技術を進歩させることによって、デメリットの部分を解消していけるものと思います。

また、そのデメリット解消への試みが、新しい技術の発展を促す可能性を大きくすると考えます。

反対意見

●●火力発電は、世界での気候温暖化の状況を考えると、反対したいです。特に最近の夏の季節は、異常に気温が上がります。そしてテレビのニュースでは、夏に高温注意の警報が流れたり、熱中症対策の情報もたくさん流れています。

もともと日本の夏の季節は、湿度が高くて蒸し暑くて、世界の中でも特に夏は過ごしにくいと思われます。そうした状況の日本で、火力発電をすることはなるべく避けてほしいです。

さらに、世界的に温度が上昇していると言われていますから、海外でも火力発電を控えてほしいと考えています。地球温暖化対策として、火力発電のような二酸化炭素を大量に出す発電は減らしていくべきだと思っています。

●●私は火力発電によるエネルギー生産に対しては反対です。何故なら、火力発電をすることによって二酸化炭素が発生するからです。

発生した二酸化炭素によってオゾン層の破壊が進み、地球温暖化が進んでいきます。地球温暖化は日本国内だけの問題ではなく、世界全体の問題です。

また、火力発電により、二酸化炭素だけではなく、他の有害物質も発生します。これらの有害物質によって動物や植物や人間など、すべての動植物へ健康被害が生じる可能性があります。

現在は火力発電以外にも風力発電や水力発電などがあるので、健康に影響を与える可能性の高い火力発電を選択する必要は薄いと思います。

その他、火力発電は大量の化石燃料を利用するので、コスト面の影響を受けやすいのもデメリットの一つだと考えます。

●●火力発電はわが国ではポピュラーな発電方法であり、原子力発電と並んで、これまでたくさんの電気を発電してきました。ですが、火力発電には問題があり、その一つが二酸化炭素を大量に発生させるところです。

二酸化炭素は地球温暖化ガスとも呼ばれ、地球の温度を上昇させる原因の物質となっています。地球温暖化は地球の環境を大きく変えてしまい、温度が上昇し続ければ、人間だけでなく、生き物すべてが住めない星になってしまいます。

そうなってしまったら、生物は別の惑星に移住しなければならなくなり、その惑星を見つけなければなりません。

それはとても困難を極める作業となりますから、そうならないように、地球の温度をこれ以上上昇させない努力が必要になります。そのためにも、地球温暖化ガスを大量に発生させる火力発電はなくしていくべきです。

●●火力発電に反対する一番の要因はCO2の排出量の多さです。

現在CO2を削減する為に各国さまざまな対策を行い、地球規模でCO2削減に向けて動いている動きとは反対の行為です。地球温暖化やそれに伴う現象など、CO2排出による地球への悪影響はすでに現れており、深刻な問題になっています。

また、火力のための燃料も必要になります。燃料のコストもかかりますし、安定した供給を続けていける保証もありません。

そして、当然、燃料による人体や生物、環境に有毒・有害な物質の排出のリスクもあります。火力発電は効率が良いのかもしれませんが、それに対するリスクや影響の方が大きく、将来の環境や人々のためになる発電方法ではないと思います。

●●火力発電は、発電時に石炭や石油を大量に消費し、それによって大気中にCO2を大量に放出します。

地球温暖化が毎年のように進むこのご時世に、その原因となる大量のCO2を生み出す火力発電を使い続けるのは、環境保護の観点から許されないと考えます。

事実、世界の潮流は脱火力発電に向かっており、欧米などの先進国の金融機関は、CO2を放出する事業を行っている企業から資金を引き上げる動きを見せています。

欧米諸国からは、火力発電に注力する日本は環境に対する意識が低いと見なされかねません。すると、日本の国際的な地位の低下や、外資系の日本企業への投資引き上げといったさらなるトラブルに見回れる恐れがあります。

環境保護の観点からも、国際関係の観点からも、火力発電への依存には反対を表明します。

●●火力発電は扱いやすい一方で、なんといっても大量に化石燃焼を使用することが一番の問題点ではないでしょうか。エネルギーを生産するために大量の資源を消費するのでは本末転倒です。

それに加えて、資源の消費だけてなく、グローバルウォーミングが世界中で懸念されているなか、大量の二酸化炭素まで発生してしまうのです。そういった観点からも、時代に逆行した発電方法ではないかと考えます。

また、大量に消費する化石燃料は価格の変化が激しく、安定した供給は難しいです。価格が上がれば、結果としてエンドユーザーである我々の電気料金に跳ね返ってきます。

●●火力発電所では、化石燃料を使って発電をします。石炭・石油・天然ガスと、使う燃料は違っていても、いずれも限りある貴重な資源です。有限のものです。これらは大切に残して置いた方が良いと思います。

天然資源を使い尽くしてしまうと、素材の原料として使うことができなくなります。プラスチックやビニールも作れなくなります。

身近にあるほとんどの物は、化石燃料を原料にして造っています。それができなくなるなら、生存に必要な物も失われていきます。そのため、今の文明を失うことになります。

化石燃料が失われた後は、どうやって生きるか迷うことになります。あらゆる物が使えない時代になりそうです。

貴重な資源は、大事にした方が良い。簡単に燃やしてしまうなら、将来後悔します。資源を失ってから、それを取り戻すことはできません。そのためにも火力発電所は減らした方が良いです。

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