水力発電の特徴とメリットデメリット

更新日:2018年12月7日

水力発電は火力発電と共に長い歴史を持っている集中型電源です。純粋に水が流れる力だけを利用しているため、再生可能エネルギーを用いた発電方法としても知られています。

なお、規模の小さなマイクロ水力発電に関しては分散型電源に含まれることもあります。

目次

  1. 特徴・仕組み
  2. メリットデメリット
  3. 今後の課題
  4. 賛成意見
  5. 反対意見

特徴・仕組み

水力発電の仕組み
(出典:東北電力

水力発電の特徴は、再生可能エネルギーであると同時に蓄電池的な役割を果たすという点です。

再生可能エネルギーについての詳しい解説は省略しますが、水力発電では水という枯渇の恐れがない自然のエネルギーを使っていて、更に火力発電のように燃料を必要としないため、二酸化炭素や有害なガスを排出しません。

これだけでも十分に大きなメリットと言えますが、前述の通りもう1つの特徴があります。

蓄電池とは電気を溜めておける電池のことを意味しますが、水力発電の中でも揚水式というダムを用いた大規模なタイプのものは、この蓄電池のような性質をもっています。

揚水式は、電力需要の小さな夜間に電力を使って水を汲み上げて、需要の大きい日中に放水して発電をするという仕組みです。蓄電池も同様に夜間に充電して、日中に使用することができます。

そのため、揚水式の水力発電は規模の大きな蓄電池のようなものであると言われることがあるのです。

メリットデメリット

メリット デメリット
二酸化炭素を排出しない ダムを必要とする場合は膨大な建設費がかかる
再生可能エネルギーである ダムを必要とする場合は建設時に自然破壊が発生する
水資源が豊富な日本に向いている 既に数多くのダムがあり、ダムの新規建設が困難
小規模のものは大消費地にも設置できる ダムが決壊すると周辺地域に多大な被害を及ぼす可能性がある
揚水式発電所を巨大な蓄電池と考えることができる 電力需要に応じた発電量のコントロールが困難

今後の課題

既に多くの場所にダムを設置しているため、これから揚水式のような大規模な水力発電所の建設はあまり見込めません。

また、仮に適切な場所が見つかったとしても、ダムを建設するために森林破壊や自然破壊が伴ってしまうため、一般的には大規模発電所の普及はこれ以上進まないとされています。

一方で、同じ水力発電でも普及が期待されているのが、冒頭でもご紹介したマイクロ水力発電です。都心部でも導入することが可能であるため、送電ロスも少なく、そして分散型電源としてのメリットも有しています。

ただし、その名前からもお分かりの通り、一機当たりの発電量は少ないです。

これらのメリットとデメリットを踏まえると、マイクロ水力発電の普及と同時に、発電効率と発電量の向上がこれからの課題と言えそうです。

賛成意見

●●水力発電は有害物質を排出しない為、地球に優しい発電方法なので賛成です。原子力発電や火力発電は発電時に二酸化炭素を排出してしまいますが、水力発電は違います。地球温暖化が加速している近年では注目度が高いといえます。

加えて、再生可能なエネルギーでもあります。水なので何度も繰り返して使うことができるのでとてもエコです。

水はダム等で貯めておくことができる為、風力発電や太陽光発電のように天候に左右されることが少なく、安定して発電できるのも良いです。

また、他国から発電に必要な資源を輸入することなくできます。必要なのものは水なので、日本国内で賄うことが可能です。その為、コストも他の発電方法と比較するとかなり抑えることができ、経済的だといえます。

以上のメリットを考えると水力発電を全面的に支持したいです。

●●水をエネルギーにしているため、使い回しも容易ですし、何より安全なので信頼できます。有毒ガスや放射能なども発生せず、何処に設置しても景観を損ねません。水力発電の水車を観光名所にしている所もあるぐらいですから。

水力発電所を見学させてもらったのですが、巨大な水車がグルグル回る様子は見ていて飽きませんでした。子どもにとっても勉強になりますし、大人も疲れている時に水車を眺めれば癒やされます。以上の観点から全面的に賛成です。

ただし、水を汚さないこと、水場の生態系を脅かさないことが前提です。汚水を循環させても、見た目が悪いだけですからね。あくまでも水場は借りものです。きちんと水質管理をしたうえで、綺麗な水を発電に利用してほしいです。

●●水力発電の良さは、再生可能なエネルギーを利用しているところと、温室効果ガスや有害物質等の大気を汚染する物質を排出しないところです。また、二酸化炭素も排出せず、クリーンな発電方法です。

そして、燃料を必要としないので、燃料の価格や諸外国との関係に左右されず、安定した供給を行うことができます。

水力発電は水さえ流れていれば24時間発電することが可能ですし、落差を利用しているので、水の資源が豊かで、かつ、山々が多い日本の地形に適した発電方法の一つと言うことができます。

また、大規模なダムを用いたの水力発電だけではなく、小規模の水力発電もあるので、地域に応じた発電方法ができるのもメリットです。

●●水力発電は電気の発生が安定していて、施設も長持ちするので賛成です。我が家の近くにも水力発電用のダムがあります。ダムの水位は安定していて、今までダムが枯れたことはありません。

ダムが作られた場所は山奥の上方で、誰も住んでいない場所でした。そこには細い道があるくらいで、人もあまり近寄らなかったです。

しかし、そこにダムができると道路が整備され、記念館も建ち、ダムを見渡せる公園もできました。半ば観光名所のようになったのです。そこは、いつも静かに水をたたえ、ちょっとした湖のように見えます。

静かに水を貯めているだけのダムは騒音も出しません。この静かな場所が電気を供給してくれるなんて実感が湧きません。空気も汚さず、完全に自然を有効活用したクリーンエネルギーです。

日本における水力発電は歴史が長いので、その技術も発達しています。公害がなく、電気が安定供給される水力発電は、今のところ日本ではベストだと思います。

●●私は水力発電に賛成の意見を持っています。賛成の理由の1つとして、日本の国土が持つ地理的特徴をいかして発電することができるという点です。

日本は山や河川がたくさんあります。水力発電は水が落ちる力を利用して発電しますので、この日本の国土が持つ地理的特徴を最大限にいかして発電できるのです。

私は発電方法がたくさんある中で、その国に一番合う発電方法を積極的に取り入れるべきだと考えています。そのため、水力発電には賛成であり、どんどん取り入れるべきであると思っています。

次に水力発電に賛成な理由の2つ目としては、「地球に優しい」発電方法だと言えるからです。私が言う「地球に優しい」とは、地球温暖化に繋がるようなガスなどを排出することがないということです。

火力発電は水力発電よりもたくさんの電力を作ることができますが、その分たくさんのガスを出しますから、将来的に地球温暖化などの問題に繋がりかねません。

また、原子力発電に関しても大量の電力を作ることができますが、放射能や放射性廃棄物の問題があります。

その点で水力発電が地球環境に与える影響は小さく、今後100年200年先の地球を考えると、発電方法の1つとして水力発電を進めていくべきだと考えています。

●●日本は水に恵まれた環境にあるため、発電方法として水力発電は適したものだと思います。もともと地形的に山が多くあり、水力発電を行う環境としては有利な面があります。

今の状況下で新しいダムを作るというのは経済的にも立地的にも難しい面がありますが、今あるダムを今後も活用すれば、電力供給の助けになると思います。

それに水力発電の良さは、何と言っても自然に優しいことです。発電によって環境に影響を与えるような有害なものを排出することはないため、これからの地球環境を考えた上でも安心した発電方法と言えます。

災害の多い日本で、原子力発電の稼働はこれから廃止に向かっていくと思いますが、その中にあって水力発電のような再生可能エネルギーは重要度がますます増してきます。その中の一つとして水力発電は欠かせないものだと思います。

●●日本は山、そして水が大変豊かな国なので、水力発電は適当なエネルギー確保の方法だと考えます。

一番いいのは、もともとあるものを効率よく使用できるという点です。環境を破壊することなく、自然の力を借りてエネルギーを生産する、理想的な方法だと思います。

初期費用こそかかりますが、ほかの環境破壊を伴う様なエネルギー生産の方法よりも持続的ですし、なにより安心して使用し続けられる方法だと思います。

水力発電のような、持続的な先を見据えた発電方法などにこそ、税金を使用してでも力を入れていくべきではないでしょうか。

これからは技術が発展して、もっと簡単に小型の水力発電も行えるようになる見通しですので、どんどん導入していくべきだと考えます。

反対意見

●●私は水力発電には反対したいと考えています。日本には高低差のある山が多く、さらに川も多いので、水力発電には適しているところだと言われています。しかし、一見メリットと思われるこの話が、逆に今はデメリットになっていると思います。

日本は山と川が多い利点を利用して、水力発電のために多くのダムが作られてきました。しかし、日本はどちらかと言えば、大陸面積の小さい島国だと言えます。

そのため、水力発電のためのダムはこれ以上、作れない状況になっているはずです。これからは水力発電以外の発電方法を、考える時期に来ていると思っています。

また、最近はゲリラ豪雨という局所的な雨の降り方が多くなっています。局所的なゲリラ豪雨が多いと、ダムに水がたまりにくいのではないでしょうか?この先の時代の変化を考えると、水力発電には反対したいです。

●●水力発電は、ダムを作ることによって周辺の生態系を変えてしまうため、反対です。

例えば、ヤマメが泳いでいるような清流や、夏になると様々な昆虫が大合唱をする里山も水の底に沈めてしまいます。これにより生態系は失われます。生活は、人間のせいで一変してしまいます。

また、水力発電は、動植物の生活だけではなく、人間の生活も奪ってしまいます。ダムの建設により、故郷を追われ、違う土地で生活しなければならなくなった人もいます。

例えば、高知県の早明浦ダムは、元々あった村を、ダムの底に沈めてできています。そのため、貯水率が下がると、ダムの底にある、役場や民家が顔をだします。

渇水の象徴と言われますが、補償があったとしても、もともとあった生活を奪った代償は大きいと思います。

水力発電は、再生可能エネルギーとして注目されていますが、生態系や生活を奪うものであるため反対です。

●●ダムを建設しての水力発電には反対です。ダムの建設自体が河川流域の環境破壊の一因となっていて、生態系への悪影響も大きいからです。

堰き止められた水は必ずどこかで淀みが発生することとなり、水質が悪化します。この水質が悪化した水がいずれは放流水を通じて環境に悪影響を与えることが懸念されます。

また、ダムには治水の観点からも問題があると考えています。世界的に異常気象が増えていますが、日本においても各地で集中豪雨が頻発しており、豪雨による直接的な水害のみならず、ダムからの緊急放水による被害も見られます。

経済的な損失のみならず、人命に関わることも少なくないため、ひとたび被害が発生すると社会的な損失は計り知れません。

堤防の拡張なども行われているものの、設計時の想定を超えた増水などに至ることが常であり、イタチごっこです。結局、自然のチカラにはかなわないと思います。

●●水力発電の新規の開発を進めることには反対です。環境とコストの観点から、エネルギー政策に占める水力発電の割合は現状維持に留めるべきです。

水力発電は大規模なダムによって行われています。ダムの開発には山間部を切り開いていく多大な労力とコストがかかります。それらは、公共事業の形で国の税金で行われます。

現在のひっ迫する国庫財政状況の中、多大な出費を伴うダム開発及び水力発電の新規開発は財政負担を増大させます。

また、開発によって日本の豊かな山間部の自然と景観が失われてしまいます。一度開発してしまった自然は、もう二度とその姿を取り戻すことはありません。

環境とコストの観点から、水力発電の推進には反対します。これまでの施設の活用に留めるべきです。

●●水力発電を行うためにはダムが必要で、ダムの建設の為には広範囲の森を伐採し、ダムに変えなければいけません。

自然の森の中に人の手が大きく加えられることによる自然環境、生態系への影響もありますし、一度破壊してしまったものを100%元に戻すことはほぼ不可能です。

また、現在は水分量は豊かな場所でも、昨今の異常気象等を考えると、今後、降水量が極端に少なくなったりして安定した供給を行える保証もありません。

逆に大雨等によるダムの決壊などのリスクもありますので、二次災害、三次災害につながる危険もあります。

そして、ダムは永久的に使えるものではないので、使われなくなったダムはどうするのか、次のダム次のダムと、ダムを造り続けていくのかなどの課題もまだまだあります。

●●水力発電の最大の弱点は、発電効率です。他の原子力発電や火力発電に比べて、発電にやたらと手間がかかるにもかかわらず、得られる電気量は少ないです。これでは国民のすべての電力を賄うなど、到底無理な話であるといえます。

水力発電所を建設するためには、ダムを造らなければなりません。そのために山の木々が伐採され、環境を著しく損ねてしまいます。

水力発電は環境にやさしいという意見がありますが、ダムを建設するために環境を破壊してしまうので、決して環境にやさしいとは言えません。

環境にやさしい発電法と言えば、太陽光発電や風力発電があり、これらの発電方法が近年台頭してきているので、水力発電のメリットは今やないといっても過言ではありません。

●●水力発電は、自然エネルギーの代表です。安定して電力を供給できるので、昔から日本各地で造られています。ですが、現在では発電が可能な土地が残っていません。

新たにダムを造ろうとしても、日本国内には条件の良い場所がありません。使い尽くしているのです。小さなダムならできても、それでは効率が悪くなります。

そして、水没する土地が使えなくなる問題もあります。ダムの貯水池は他の用途には使えなくなります。これからはダムを造れそうにないです。現在あるダムを継続して使い続けるしかありません。

水力発電が伸びる余地がないので、新規に建設することは不可能です。古くからあるダムが壊れたら、そこを修理して使うことができても、新規立地はできません。新たに発電所を建設できないなら、他の発電方法に頼るしかありません。

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